年末年始で体重が増えた。。。
やはり暴飲暴食でカロリー過多か。。。
と、思う方!
こんなカロリーの考え方もあります!
医学の発展に伴い、「栄養学の考え方」も激変
従来の栄養学は、「カロリー中心の栄養学」「栄養バランス中心主義」だったといえます。3大栄養素(炭水化物、タンパク質、脂肪)が主役で、カロリー計算を中心とする「やせるためにはカロリー制限をしましょう。栄養はバランスよく摂りましょう」という考え方でした。しかし、医学の発展に伴い、これらの常識も変わってきています。
そして、この古い考え方に基づいた栄養指導が、残念ながら今でも広く医療の現場で行われています。では、その考え方のどこがどう間違っているのかについて見ていきたいと思います。
従来の栄養学における常識(1)カロリーと体重の相関性
「食べなかった分、痩せる!」とはならない
従来の栄養学の考え方では、肥満や糖尿病の人などに対しては、運動や食事でのカロリー制限をするように指導されてきました。しかし、少々運動した程度や、食事で取るカロリーを減らしても体重は減らないということ分かってきたのです。
私たちが消費するカロリーのうち、60-70%は「基礎代謝」といわれるものです。基礎代謝とは身体を維持するために消費されるカロリーです。寝ているときでも心臓は動いていますし、呼吸をしています。そのため、何もしないで横になっていてもカロリーは消費されます。1日2000Kcalを摂取している人は1200-1400Kcalが基礎代謝で消費されることになります。
食事でカロリー制限をしても、その分、基礎代謝が下がり、消費されるカロリーも減るため、体重は減らないということが分かっています。その証拠に、1990年から20年間にわたって行われたアメリカの大規模な調査で、「摂取カロリーと体重の増加には相関関係はない」という結論が出ています。この調査期間中、アメリカでは肥満は増え続けているのに、人々の摂取カロリーにはほとんど変化は見られませんでした。
イギリスでの研究では、摂取カロリーは減っているのに肥満は増えていたという結論さえ出ています。これまでの常識であったカロリー制限は、少なくとも肥満の解消には有効ではないと証明されているのです。
並みの運動量では、カロリー消費量も「微々たるもの」
また、ダイエットには運動が重要だといわれますが、30分のエアロビクスをして消費されるカロリーは150Kcalです。30分の水泳で180Kcalです。ご飯1杯(160g)のカロリー250Kcalにも及びません。
中等度の有酸素運動を1日60分、週6日間行った減量効果をみたある研究では、男性の平均体重96.1kg、女性77.9kgが1年後の体重減少量をみたところ、男性で1.8kg、女性で1.4kgでした。
ダイエット目的で一生懸命運動されている人にはとても残念な結果だといえるでしょう。もちろん運動の効用はダイエットだけではないので、運動が必要ないということではありません。
従来の栄養学でダイエットをするためには、摂取するカロリーよりも消費するカロリーを増やすことが大原則でした。そのために「摂取するカロリーを減らす」か「運動して消費カロリーを増やす」という方法が取られてきたわけです。これまで示してきたように、そのどちらも科学的にはエビデンスがないということがはっきりと分かっています(だからといって無制限に食べて運動をしなくてもいいということではありません。あくまでダイエットに意味がないということで、それ以外の効用を否定するものではありません)。
今まで固く信じられてきた「カロリー神話」は、ことごとく崩壊しているのです。つまり、従来の栄養学の考え方が通用しなくなっているということです。
まとめ
ただ、上記にあったアメリカのデータ上は事実であっても、そのデータが正しいものなのかどうかの検討が必要だそうです。実は、肥満傾向の人ほど栄養調査で実際に食べた内容よりも過少申告することが知られており、アメリカの栄養調査のデータではその傾向が顕著だそうです。
実際に摂取しているエネルギー量は体重増加に見合った量と考えられています。
ただし、肥満の人では食事制限をするとエネルギー消費量が節約される事も知られており、これによって食事を減らした割には体重が下がらない、という現象も起こります。
まずエネルギー制限をして太らないことも大切ですね。
と、今回はカロリーについてお話させていただきましたが、私が思うにカロリー制限のみでは痩せないかもしれないけど、カロリーを取りすぎたら太ることもまた事実だと思います!
カロリー制限+運動!
これに尽きると思いますが、何事も程ほどにコツコツやっていきましょう!