交通事故のあと、
「頭が痛い」
「事故直後は何ともなかったのに、数時間後から頭痛がする」
と悩んでいませんか?
交通事故後の頭痛は、首への強い衝撃による「むちうち」と関連して起こることがあります。
特に追突事故では、身体はシートベルトで固定されていても、頭や首が前後に大きく動かされます。
その結果、首周辺の筋肉や関節などに負担がかかり、首の痛みだけでなく頭痛や肩こり、めまいなどにつながる場合があります。
ただし、交通事故後の頭痛をすべて「むちうち」と考えるのは危険です。
頭を打った、頭痛が強くなっている、繰り返し吐いている、意識や言葉に異常がある、手足にしびれや力の入りにくさがあるなどの場合は、頭部外傷などの可能性も考え、早めに医療機関を受診する必要があります。
この記事では、交通事故後に頭痛が起こる原因や注意すべき症状、受診の判断基準、日常生活で気をつけたいポイントについて、整骨院で交通事故後の施術に携わる立場からわかりやすく解説します。
交通事故後に頭痛が起こるのはなぜ?
交通事故後の頭痛には、いくつかの原因が考えられます。
代表的なのが、事故による首への衝撃です。
むちうちによって首周辺に負担がかかる
交通事故では、追突や衝突の瞬間に身体へ大きな衝撃が加わります。
特に追突された場合、身体が前へ動く一方で、頭は一瞬遅れて動きます。
このとき首が大きく前後に動かされるため、首周辺の筋肉や靭帯などに負担がかかることがあります。
一般的に「むちうち」と呼ばれている状態には複数の病態が含まれます。
日本整形外科学会では、交通事故後の頚部の症状について、外傷性頚部症候群などの診断を受けることが重要としています。
その症状として、首の痛みだけでなく、肩こり、頭痛、めまい、手のしびれなどが挙げられています。
首や肩の筋肉が緊張して頭痛につながる
交通事故のあとに起こる頭痛では、首や肩周辺の筋肉の緊張が関係しているケースもあります。
事故の衝撃によって身体が「守らなければ」と反応し、首や肩に力が入りやすくなることがあります。
すると、
交通事故の衝撃
↓
首周辺に負担がかかる
↓
首や肩の筋肉が緊張する
↓
首の動きが悪くなる
↓
頭痛や肩こりを感じる
という流れになることがあります。
実際の現場でも、「首よりも頭痛のほうが気になる」「肩こりだと思っていたら事故後から症状が続いている」という相談は珍しくありません。
ただし、頭痛の原因を筋肉だけに決めつけることはできません。
交通事故後に頭痛が出た場合は、事故の状況や症状の経過を確認しながら判断することが大切です。
頭をぶつけていなくても頭痛が起こることがある
「頭をぶつけていないから頭痛は事故とは関係ない」と考える人もいます。
しかし、頭部への直接の打撲がなくても、身体や頭部に強い衝撃が加わることで症状が出ることがあります。
一方で、頭を打っていなくても、事故の衝撃による脳への影響が完全に否定できるわけではありません。
そのため、事故後に頭痛が出た場合は、「首の問題だろう」と自己判断せず、症状を確認することが重要です。
交通事故後の頭痛でよくある症状
交通事故後の頭痛は、痛む場所や感じ方が人によって異なります。
後頭部やこめかみが痛い
「後頭部が重い」「こめかみがズキズキする」「頭全体が重い」など、感じ方はさまざまです。
特に首の痛みや肩こりと同時に頭痛が出ている場合は、首周辺の負担が関係している可能性があります。
ただし、痛む場所だけで原因を判断することはできません。
「後頭部だからむちうち」「こめかみだから別の原因」と単純に分けることはできないため、症状全体を見る必要があります。
首や肩の痛みと一緒に頭痛がする
交通事故後の頭痛でよくあるのが、首や肩の症状を伴うケースです。
例えば、
・首を動かすと痛い
・肩が重い
・後頭部が痛い
・頭が締めつけられるように感じる
・長時間同じ姿勢でいると症状が強くなる
といった状態です。
このような場合は、首周辺の状態や身体の動きを確認することが大切です。
めまいや吐き気を伴うことがある
交通事故後は、頭痛だけでなく、めまい、吐き気、疲れやすさなどを感じる人もいます。
ただし、頭痛に加えて吐き気や嘔吐、意識の変化などがある場合は、単純な筋肉の緊張だけとは判断できません。
頭部外傷や脳震盪なども考える必要があるため、医療機関への相談を優先してください。
事故直後は平気だったのに後から頭痛が出るのはなぜ?
「事故直後は何ともなかったのに、家に帰ってから頭が痛くなった」
このようなケースもあります。
事故直後は緊張しているため、痛みをはっきり自覚できないことがあります。
また、交通事故による症状は、事故直後だけでなく、時間が経過してから気づくこともあります。
そのため、「事故直後に痛くなかったから問題ない」とは限りません。
頭痛や首の痛みなどが後から出てきた場合は、事故との関連を含めて医療機関に相談することをおすすめします。
特に症状が強くなっている場合や、頭痛以外の症状を伴う場合は、早めの確認が重要です。
交通事故後の頭痛で注意したい症状
交通事故後の頭痛で、最も大切なのは「すべてをむちうちだと考えないこと」です。
頭部への衝撃や脳への影響がある場合、頭痛が重要な症状の一つになることがあります。
CDCも、軽度の外傷性脳損傷や脳震盪では頭痛、吐き気、めまい、視覚の問題などが起こることがあり、一部の症状は受傷後すぐではなく、数時間から数日後に現れる場合があるとしています。
頭痛がどんどん強くなる
特に注意したいのが、頭痛が時間とともに悪化しているケースです。
「最初は軽かったのに、どんどん痛くなっている」
「痛みが強くなり続けている」
という場合は、自己判断で様子を見続けないことが大切です。
外傷後に悪化する頭痛は、緊急の評価が必要になる場合があります。
吐き気・嘔吐や意識の変化がある
頭痛に加えて、
・何度も吐く
・強い眠気がある
・意識がぼんやりする
・会話がおかしい
・混乱する
・けいれんがある
などの症状がある場合は、救急医療機関への受診が必要になる可能性があります。
しびれ・力が入らない・ろれつが回らない場合
頭痛と同時に、
・手足のしびれ
・手足に力が入りにくい
・歩きにくい
・ろれつが回らない
・視界がおかしい
・片側の身体が動かしにくい
などがある場合も注意が必要です。
これらは神経系の異常を示す可能性があるため、整骨院で様子を見るのではなく、医療機関での評価を優先してください。
突然の激しい頭痛に加えて、しびれや言葉の異常などがある場合は、脳卒中など緊急性の高い病気の可能性もあるため、救急要請を含めて迅速な対応が必要です。
交通事故後の頭痛は何科を受診すればいい?
交通事故後に頭痛が出た場合、まずは整形外科などの医療機関で状態を確認することが基本です。
特に、
・事故直後から強い頭痛がある
・頭をぶつけた
・頭痛が悪化している
・吐き気や嘔吐がある
・めまいが強い
・しびれがある
・意識がおかしい
といった症状がある場合は、整骨院だけで判断せず、医療機関への受診を優先してください。
日本整形外科学会も、交通事故後のいわゆるむち打ちが疑われる場合には、神経学的な所見を含めた診察や、必要に応じたレントゲン・MRIなどの検査が可能な整形外科医の診察を勧めています。
検査で大きな異常がない場合も症状が続くことがある
医療機関で検査を受け、「骨には異常ありません」と言われることがあります。
しかし、これは「痛みが気のせい」という意味ではありません。
交通事故による首周辺の筋肉や関節などへの負担は、画像検査だけですべて評価できるわけではありません。
骨折や脱臼などの重大な異常がないことを確認したうえで、それでも首の痛みや頭痛などが続く場合には、身体の動きや筋肉の緊張、日常生活での負担などを確認していくことが大切です。
交通事故後の頭痛を長引かせないためにできること
交通事故後の頭痛に対して、自己判断で強いマッサージや無理なストレッチをすることはおすすめできません。
まずは現在の状態を確認することが大切です。
痛みを我慢して無理をしない
「仕事があるから我慢する」
「これくらいなら大丈夫」
と無理を続けると、身体への負担が増えることがあります。
症状が強いときは無理をせず、必要に応じて医療機関へ相談しましょう。
一方で、重大な損傷が否定された後は、過度な安静を長期間続けることが必ずしもよいとは限りません。
日本整形外科学会も、骨折や脱臼がない外傷性頚部症候群では、長期間の安静やカラー固定を続けることが症状の長期化につながる場合があり、状態に応じて首を動かすことが重要としています。
首を強く揉んだり無理に動かしたりしない
交通事故後の身体は、普段とは違う負担を受けています。
そのため、「首が痛いから強く揉む」「無理に首を回してほぐす」といった自己流の対処は避けたほうがよいでしょう。
特に事故直後で痛みが強い場合は、まず医療機関で状態を確認することをおすすめします。
症状に合わせて身体の状態を確認する
事故後の症状が落ち着いてきても、
・首を動かしにくい
・肩が張る
・頭痛が繰り返す
・同じ姿勢でいるとつらい
・身体の動きに左右差がある
という場合は、首だけを見るのではなく、身体全体の動きを確認することも大切です。
整骨院で交通事故後の施術を受ける場合も、痛い場所だけを強く刺激するのではなく、事故後の経過や現在の症状を確認しながら、無理のない範囲で身体の状態を整えていくことが重要です。
交通事故後の頭痛は早めに相談しましょう
交通事故後に頭痛が出ると、「むちうちだから仕方ない」と考えてしまう人もいます。
しかし、頭痛の原因は一つではありません。
首への負担が関係している場合もあれば、頭部外傷など医療機関で確認が必要なケースもあります。
だからこそ、
「事故後に頭痛がある=すぐに整骨院」ではなく、まず危険な状態がないかを確認すること。
これが重要です。
医療機関で重大な異常がないことを確認したうえで、首や肩の痛み、身体の動きなどが残っている場合には、整骨院で身体の状態を相談するという選択肢があります。
ミナト整骨院でも、交通事故後の首の痛みや身体の不調について、事故からの経過や現在の症状を確認しながら施術を行っています。
「病院では異常がないと言われたけれど、首や肩の痛み、頭痛が残っている」
「事故後から身体が重い」
「首を動かすとつらい」
という場合は、一人で我慢せず、現在の状態について相談してください。
まとめ
交通事故後に頭痛が起こる原因の一つとして、事故による首への衝撃や、むちうちに伴う首・肩周辺の筋肉の緊張などが考えられます。
また、事故直後は症状が目立たず、時間が経ってから頭痛を感じることもあります。
ただし、交通事故後の頭痛をすべて「むちうち」と決めつけることはできません。
特に、
・頭痛がどんどん強くなる
・繰り返し吐く
・意識がぼんやりする
・手足にしびれや力が入りにくい
・ろれつが回らない
・けいれんがある
などの場合は、緊急性のある状態を否定できないため、医療機関への受診を優先してください。
重大な異常が確認されず、それでも首の痛みや頭痛などが続いている場合には、身体の動きや筋肉の緊張、姿勢などを含めて状態を確認していくことが大切です。
交通事故後の症状は、「そのうち治る」と我慢し続けるのではなく、現在の状態を正しく把握することから始めましょう。





