
変形性股関節症になると、
「立ち上がるときに股関節が痛い」
「長時間座っているとズキズキする」
といった悩みを抱える方が多いです。
実はこの痛み、椅子の高さや座り方、さらには歩き方・寝方によって大きく変わります。
間違った姿勢や生活動作を続けると、股関節への負担が増し、変形の進行を早めることもあります。
しかし、ちょっとした工夫で日常の痛みを減らし、動きやすい身体を保つことが可能です。
この記事では、整骨院で実際に多くの患者さんを見てきた立場から、
「変形性股関節症 椅子 おすすめ」の選び方や、高さの基準、座り方・歩き方・寝方のポイントをわかりやすく解説します。
目次
変形性股関節症で椅子選びが大切な理由
座る姿勢が股関節の変形や痛みに影響する
股関節は、体重を支える大きな関節です。
座っているときも常に体重が股関節にかかっており、姿勢が悪いと特定の箇所に負荷が集中します。
その結果、軟骨のすり減りが進み、痛みや可動域の制限を感じやすくなるのです。
椅子の高さや形が「立ち上がりやすさ」に関係する
低い椅子に座ると、立ち上がる際に大きく股関節を曲げる必要があります。
この動作は変形性股関節症の方にとって非常に負担が大きく、痛みの原因になりやすいです。
一方で、高さが適正な椅子を選ぶと、立ち上がり動作がスムーズになり、股関節への負担を軽減できます。
変形性股関節症 椅子の高さ|理想の基準と選び方
股関節に負担をかけない椅子の高さとは?
理想は、座ったときに膝が股関節より少し下にくる高さです。
おおよそ「身長÷3+2〜3cm」が目安です。
この高さだと、立ち上がる際に余分な力を使わずに済み、股関節への負担を最小限にできます。
低すぎる椅子・柔らかすぎるソファを避ける理由
沈み込むソファは、一見楽に感じても立ち上がり動作に大きな負荷がかかります。
また、骨盤が後傾しやすくなるため、股関節だけでなく腰や膝にも負担を与えます。
硬めのクッションや高さ調整クッションを活用するのがおすすめです。
変形性股関節症 椅子 おすすめタイプと特徴
ダイニングチェアタイプ|安定感と立ち上がりやすさが◎
座面が適度に硬く、背もたれのあるダイニングチェアは、股関節にやさしい椅子の代表格です。
特に肘掛け付きのタイプを選ぶと、立ち上がるときに腕で支えられるため、股関節の負担を軽減できます。
オフィスチェアタイプ|在宅ワークでも快適な姿勢をキープ
長時間座る方には、背もたれの角度調整ができるオフィスチェアがおすすめです。
リクライニングを浅めに設定し、腰の隙間を埋めるようにクッションを入れると、正しい姿勢を維持しやすくなります。
変形性股関節症 椅子 おすすめの座り方
股関節に負担をかけない座り方のポイント
座るときは深く腰をかけず、やや前寄りに座るのがポイントです。
背もたれに体重を預けすぎると骨盤が後ろに傾き、股関節の可動域を制限します。
足裏はしっかり床につけ、膝が外を向かないよう意識しましょう。
正しい姿勢を保つためのクッション・サポートアイテム
円座クッションや骨盤サポートクッションを使用すると、骨盤の安定が得られやすくなります。
特に座骨(お尻の下の骨)を支えるタイプはおすすめです。
股関節に負担をかけない歩き方
歩幅を狭く・ゆっくり歩くことがポイント
股関節を大きく動かすほど、摩擦が増して痛みが出やすくなります。
歩くときは小さめの歩幅でリズムよくを意識しましょう。
また、急な方向転換や段差を避けることも重要です。
重心を安定させる「正しい姿勢歩行」のコツ
体が左右に揺れないよう、上半身をまっすぐ保つことが大切です。
痛みが強い方は杖や手すりを活用して、股関節への体重負担を分散させましょう。
股関節に負担をかけない寝方
仰向け・横向きどちらが良い?体勢別の注意点
仰向け寝が基本ですが、痛みが強い場合は痛くない側を下にして横向き寝にするのがおすすめです。
その際、膝の間にクッションを挟むと、股関節のねじれを防げます。
股関節を守る枕やクッションの使い方
少し高さのある枕で頭と背中のラインをまっすぐに保ち、股関節周囲の筋肉がリラックスできる姿勢を作りましょう。
低反発マットレスや体圧分散マットを使用するのも有効です。
変形性股関節症の方におすすめのサポートグッズ
骨盤サポートクッション・座面シートで体圧を分散
長時間の座位では、骨盤を安定させるサポートクッションが有効です。
骨盤が立つ姿勢を保てると、股関節へのストレスを軽減し痛みが和らぎやすくなります。
立ち上がり補助グッズや杖の活用も効果的
特に高齢者の方は、立ち上がり補助ハンドルや杖を取り入れることで、
股関節の可動域を守りながら安全に動作できます。
杖の使い方についてはこちらも参考にしてください。
整骨院の専門家が伝えたい「日常生活のポイント」
椅子選びだけでなく、体の使い方全体を見直す
痛みの根本原因は、関節だけでなく筋肉の硬さや骨盤の歪みにあることも多いです。
日常動作に意識を向け、正しい姿勢を習慣化することが改善の第一歩です。
セルフケアと専門的な施術を併用して痛みを軽減
ストレッチや運動療法を取り入れると、筋肉の柔軟性が高まり、関節への圧力が減ります。
整骨院では、関節の動きを整えながら、筋肉バランスを調整する施術を行うことで、より効果的な改善が期待できます。
まとめ|椅子・座り方・歩き方・寝方を見直して股関節の負担を減らそう
変形性股関節症は、日常生活の小さな習慣を見直すことで、痛みの進行を抑えられます。
椅子の高さや座り方を工夫し、正しい姿勢で歩く・寝ることができれば、股関節は確実に楽になります。
「どんな椅子を選べばいいかわからない」「座っていると痛い」とお悩みの方は、
一度、当院であなたの体に合った座り方・動き方をチェックしてもらうのがおすすめです。





