
80代でも「腰痛は良くなる」は本当です。
「もう歳だから腰が痛いのは仕方ない…」 そう感じていませんか?
確かに加齢に伴い筋力や柔軟性が低下し、腰に痛みを感じやすくなるのは事実です。ですが、適切な対処と予防策を取ることで、80代でも腰痛は改善可能です。
この記事では、
- なぜ80代に腰痛が多いのか
- 痛みの原因や対処法
- 認知症や生活習慣との関係 など、専門的な知見をもとにわかりやすく解説していきます。
腰痛の原因不明な割合を知りたい方はこちらもご確認ください。
目次
腰痛が80代に多い理由とは?

加齢による筋力低下と姿勢の変化
80代になると、筋肉量が年間1〜2%ずつ減少する「サルコペニア」が進行します。
特に体幹を支える腹筋や背筋、股関節まわりの筋肉(殿筋)が衰えることで、姿勢が崩れ、腰にかかる負担が大きくなります。
これにより次のような悪循環が起こります:
背筋が弱くなって背中が丸くなる(円背)
骨盤が後傾して猫背になりやすくなる
重心が前方へずれ、腰椎に過剰な負担がかかる
支えきれずに慢性的な腰痛へつながる
特に、椅子から立ち上がる・布団から起きる・台所に立ち続けるといった日常の動作で腰に負担が集中し「動くたびに痛い」「動けなくなった」と訴える80代の方が多くいらっしゃいます。
関節の変性や骨粗しょう症の影響
加齢により、腰椎の関節(椎間関節)や椎間板の軟骨がすり減って変形する「変形性腰椎症」は、80代の腰痛に非常に多い疾患です。
さらに女性に多いのが「骨粗しょう症」による脊椎圧迫骨折です。
ちょっとつまずいた
咳をした
布団から起き上がった
といった、大きな衝撃がなくても背骨が潰れてしまうことがあります。
初期は痛みが軽いため見逃されやすく、気づかないまま何本も骨が潰れ、身長が縮んだ・背中が丸くなったというケースも少なくありません。
このような骨の変化が、腰の可動域を制限し、周囲の筋肉に余計な緊張を与え、結果として慢性腰痛や姿勢の悪化を引き起こす要因となるのです。
80代の腰痛改善に必要な考え方とアプローチ

「治らない」とあきらめずに原因を見極める
80代の腰痛は、単なる“加齢”ではなく、複数の要因が重なって起こっていることが多いです。
- 筋力低下
- 関節の硬さ
- 神経の圧迫
- 骨の変形
- 心因的なストレス
これらを総合的に見て、原因を見極めた上でアプローチすることが大切です。
当院では、医療機関と異なり、筋膜・関節・神経の動きまで丁寧にチェックし、患者様ごとに合わせた施術を行います。
整骨院でできる腰痛改善アプローチ
当院では、80代の腰痛患者様に対して、以下のような方法で改善を目指します。
- 筋肉と関節の動きをスムーズにする手技療法
- ハイボルテージ(電気療法)
- 骨盤・背骨の歪みを整える調整
- 自宅でできるやさしい体操指導
- 再発防止の生活アドバイス
必要に応じて、整形外科との連携や画像診断のサポートも行っています。

こちらは、当日、80歳の男性を施術した症例をご紹介します。
腰痛と右下肢のシビレの症状がありました。
細かい症状として…
・数メートルで歩行困難
・腰を動かす(特に反らす動作)
・安静時にも痛みがあり、就寝時に何度も起きてしまう
整形外科医院にも受診し、レントゲンとMRIの精密検査にて、「椎間板ヘルニア」「脊柱管狭窄症」の診断されてました。
施術内容は最初は痛みが強いのでハイボルテージという電気療法(従来の電気療法よりも深部の痛みを緩和させる)
筋膜リリースにて筋肉の動きをスムーズにし、神経や血管の圧迫を軽減させました。
施術4回目くらいから、痛みやシビレの症状が落ち着いてきました。
そこからは、深層の筋肉や骨盤・姿勢調整をして、施術8回目には症状はかなり緩和し、いただいたコメントにも90%の回復とお言葉をいただきました。
高齢者の腰痛と認知症の関係も見逃せません

痛みと脳の関係~認知症の初期症状としての腰痛?
実は近年、「腰痛と認知症には関連がある」とする研究も増えてきています。
認知機能が低下すると、痛みの伝達やコントロールがうまくいかず、軽い刺激でも強い痛みを感じるようになることがあります。
また、認知症の初期症状として「腰が痛い」「体の不調が増えた」と訴える方もおり、単なる筋肉の痛みと思っていたら認知症の始まりだった…というケースもあります。
認知症によって腰痛が悪化するケースも
- 体の状態をうまく伝えられない
- 通院や体操など自己管理が難しくなる
- 不安や混乱が痛みを増幅させる
こうした状況が腰痛の慢性化を招くため、ご家族との連携や、心理的なケアも含めたアプローチが非常に重要です。
当院では、認知症をお持ちの方への配慮を徹底し、安心・安全な施術環境を整えています。
高齢者の腰痛が“急に起きた”ときに考えられる原因とは?

圧迫骨折や筋膜炎など、急性の痛みの原因
「昨日までは元気だったのに、今朝から急に腰が痛い」 このような場合、以下の急性疾患が疑われます。
- 骨粗しょう症による圧迫骨折(軽い衝撃でも背骨が折れる)
- 筋膜や靭帯の急性炎症(ぎっくり腰)
- 内臓疾患による関連痛(腎臓・膵臓・婦人科疾患など)
急な腰痛の際は、まずは整形外科で骨の状態をチェックすることが重要です。
そのうえで、慢性化を防ぐために整骨院でのケアが有効です。
原因がわからない腰痛に悩む80代の方へ
画像検査では写らない「本当の原因」がある
「病院では異常なしと言われたけど、腰の痛みが続く…」
このような“原因不明”の腰痛に悩む80代の方が多くいらっしゃいます。
その多くは、画像では見えない筋膜の癒着や関節の微妙なズレ、体の使い方のクセが原因です。
整骨院では、こうした構造的・機能的な問題を手技で見つけ出し、改善へ導きます。
心の状態が腰の痛みに影響していることも
高齢になると、
- 孤独感や不安
- 家族との死別や環境の変化 など、心理的な要因が体の痛みに現れることがあります。
特に「原因不明の腰痛」が続く場合、心と体の両面からケアすることが大切です。
当院では、安心して相談できる雰囲気づくりを心がけています。
80代の腰痛予防に今日からできること

1. 1日3分のやさしい体操を習慣に
無理のない範囲での軽い体操やストレッチは、腰まわりの血流を促し、痛みの予防に効果的です。
- 椅子に座ったままできる前屈運動
- 呼吸を意識したお腹の引き締め
- 肩甲骨を動かす体操など
※体操は、痛みのない範囲で、呼吸を止めずに行うのがコツです。
2. 姿勢を意識するだけでも効果あり
背筋を伸ばし、お腹に軽く力を入れることで、腰への負担が軽減されます。
買い物のときやトイレで立ち上がるときなど、日常の動作を意識するだけでも腰痛予防につながります。
3. こまめな水分補給と栄養も大事
高齢者は水分不足や栄養不足から筋肉がこわばり、痛みが出やすくなります。
- お水や麦茶をこまめに飲む
- タンパク質やビタミンDを意識した食事を心がける
など、日常の小さな習慣が腰痛予防に役立ちます。
まとめ|80代でも腰痛は改善できる!一歩踏み出してみませんか?
腰痛は、80代でも正しい知識と対策で改善することができます。
- 年齢を言い訳にしない
- 原因を見極める
- 専門家のサポートを受ける
- 日々の小さな習慣から見直す
これらが大切です。
痛みを我慢し続ける生活ではなく、動ける・笑える・外出できる人生を、もう一度取り戻すお手伝いができます。
気になる症状があれば、お気軽に当院までご相談ください。